
こんにちはソムリエ田中です。今回は「金賞受賞ワインがまずい!」と感じる原因と解消法をご紹介します。
金賞受賞ワインとっても、必ずしもウマい!と感じるわけではありません。
ワイン本来の実力はあるものの、あとは私たち「飲み手」の考え方や取り扱いによって味わいというのは大きく変化してしまいます。
そんな金賞受賞ワインがまずいと感じる原因を追究して、ウマい!と感じるための最善といえる方法をプロのソムリエとして詳しくお伝えできればと思います。
金賞受賞ワインがまずい!と感じる原因と解消法

金賞受賞ワインがまずい!と感じる原因には、つぎの3つの要因がおもに考えられます。
- ワインの飲用温度が合っていない。
- 料理との組み合わせ(マリアージュ)が適正ではない。
- 好みの味わいとは違っている。
この要因に1つでも当てはまっていれば、金賞受賞ワインがまずいと感じてしまいやすいです。
ワインの飲用温度が合っていない


金賞受賞ワインがまずいと感じてしまう、もっとも考えられる原因がこの「飲用時の温度」です。
シャンパン系および白・ロゼワイン系は「冷やして飲む」という一般的な志向により飲用温度が大きくズレることもありませんが、とくに問題となるのが赤ワインの飲用温度です。
とくに赤ワインは「室温(常温)で飲む」との考え方が一般的なため、室温状態で飲用してしまいがち。
ここでいう室温とは中世紀フランスにおける一般住宅内の温度(16~18℃)を指すため、現在の一般的な住宅内温度(23~25℃)とは大きくかけ離れています。これは中世フランスでは近代的な空調設備などが存在しないためこのような違いが生じます。
したがって金賞受賞ワインでとくに赤ワインの飲用温度には要注意。現代の室温で飲んでも温度が高すぎて「まずい!」と感じる1つの原因となってしまいます。
この問題回避には「飲用前に適正温度へ下げておく」ことが最適な解消方法になります。
たとえば室温(23~25℃)の赤ワインであれば、冷蔵庫(3~5℃)へ1時間ほど入れておくと「15℃前後」まで下げることができ適正な飲用温度となります。
ただし冷蔵庫の送風口へ近い場所へおいた場合の温度変化なので、送風口から遠い場合はより長く(1時間30分ほど)保冷するといいかもしれません。
このように金賞受賞の赤ワインがまずいと感じる「飲用温度」の問題を解消できるため、美味しい状態で楽しむことができます。
料理との組み合わせ(マリアージュ)が適正ではない


いくら金賞受賞ワインといっても、料理との組み合わせによっては「まずい!」と感じることがあります。
ワインの味そのものは美味しくても、料理との組み合わせで味わいは大きく変化してしまいます。
料理とワインの適切な組み合わせを簡単に解説すると、
| ワインのカテゴリー | 味わいのジャンル | おすすめの料理 |
| シャンパン系 | 甘口 | スイーツ系・青かびチーズ |
| 辛口 | 魚介系 | |
| 白ワイン | 甘口 | スイーツ系・青かびチーズ |
| 辛口 | 魚介系 | |
| ロゼワイン | 甘口 | うなぎのかば焼きなど甘めの味付けの魚介系 |
| 辛口 | あっさりとした味付けの肉系 | |
| 赤ワイン | 全般 | しっかりとした味付けの肉系 |
| デザート系ワイン | 全般 | スイーツ全般・青かびチーズなど |
基本的なマリアージュ例なので、素材や調理方法などによって微調整は必要です。
ただ基本的にこの組み合わせを外さなければ、金賞受賞ワインをまずいと感じることなく本来の味わいをもっとも引き出せるかと思います。
この料理とワインの組み合わせにおいて、いちばん注意すべきが「真逆の組み合わせ」です。
- 白ワイン×肉料理‥肉の強い味わいが勝ち、料理・ワインともまずいと感じられる。
- 赤ワイン×魚料理‥赤ワインのコクが魚の臭みを引き出し、料理・ワインともまずいと感じられる。
このように料理とワインの組み合わせが大きく外れてしまうことで、せっかく用意した金賞受賞ワインのもつ本来の美味しさを引き出せず「まずい」と感じてしまうため要注意。
最低でも基本的なマリアージュを守ることによって、金賞受賞ワインを美味しく楽しむことができます。
好みの味わいとは違っている


金賞受賞ワインがまずいと感じられる場合は、そもそもワインの味わいそのものが「好みではない」のかもしれません。
たとえばボージョレ・ヌーヴォーのような「軽くフルーティな味わい」の赤ワインが好みであれば、いくら金賞受賞ワインといっても「重く渋みが強い味わい」であればまずいと感じてしまう可能性もあります。
ワインそのものに金賞受賞するほどの実力があっても、好みの味と違えば美味しいとは感じられません。赤ワインの軽い・渋いといった個性の違いをはじめ、白ワイン系の甘い・辛いという違いも然り。
この問題解消にむけて最適な方法は、まずもって「自分の好みを知っておくこと」です。
先ほど例に挙げた「軽くフルーティな赤ワイン」を代表するボージョレヌーヴォーが好みであれば、似たような味わいとなる原料ぶどうGamey(ガメイ)が使用された金賞受賞ワインを選ぶなど。
また逆に「重く渋みの強い赤ワイン」が好みであれば、しっかりとしたボディを構成するCabernet SauvignonやMerlotなどのブドウ品種で作られる赤ワインなどがおすすめです。
ワインは嗜好品なので、好みとの間に「ズレ」が生じることでまずいと感じてしまいます。
いくら金賞受賞するほどワインに実力があっても、最終的に美味しいと感じられなければ意味なし。自分の好みをしっかりと把握して適したワインを選ぶことで、金賞受賞ワインの「まずい」解消につながります。
金賞受賞ワインの定義

金賞受賞ワインとは、世界各国で開催される※国際的なワインコンクールにおいて「一定水準を満たしたワイン」へ与えられるタイトルです。コンクールへ出品されるワインはフランスのみならずイタリアやドイツなど、開催主旨に適合するワインが対象となります。
金賞受賞の定義はコンクールによって異なり、おもに審査員による客観的な評価によって与えられます。また出品ワインへの金賞授与率も各コンクールによって異なるため、一定の基準は存在しません。
したがって金賞受賞ワインはシャンパーニュ、白、ロゼ、赤、貴腐ワイン、アイスワイン、ヴァンジョーヌ(藁のワイン)などジャンルに関係なく、またフランス、ドイツ、イタリアなどにも関係なくそのコンクールの基準をクリアしたワインへ与えられる称号です。

よくフランスのボルドー金賞受賞ワインといった文言を見かけますが、フランスボルドー地方のワインにのみ金賞が付与されるわけではありません。
※国際的なワインコンクール
- インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)
- インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(IWSC)
- デキャンター・ワールド・ワイン・アワード – ロンドンのワインコンテスト(DWWA)
- ジャパンワインチャレンジ(JWC)
- New York International Wine Competition
- Vinitaly
- パリ農業コンクール(Concours General Agricole Paris)
- フェミナリーゼコンクール(Concours Mondial des Feminalise)
- マコン・ワイン・コンクール(Concours des Grands Vin de Macon)
- リヨン国際ワインコンクール(Concours International de Lyon)
ソムリエ田中おすすめの金賞受賞ワイン


金賞受賞ワインはアマゾンや楽天といった通販ショップでも販売されていますが、ソムリエ田中がとくにおすすめのワインショップが「京橋ワイン
」。めちゃくちゃおすすめです。
ソムリエの私がとにかく気に入っている京橋ワインは、ワインの品質管理に高度なテクニカルが使われているのはもちろん、店員さんの接客に対する姿勢がまさにお手本的だから。
そんな京橋ワインの豊富な品ぞろえから、とくに私がプロの目をもっておすすめの「金賞受賞ワイン」をピックアップしてみました。
金賞受賞ワイン「白」のおすすめセット

京橋ワイン:金賞受賞白ワイン6本セット ![]()

私のおすすめ京橋ワインにはたくさんのセットメニューがありますが、その中からソムリエとして自信をもっておすすめできるのがこの金賞受賞白ワインセットです。
この「金賞受賞白ワイン6本セット
」はいろいろなブドウ品種でバラエティ豊かな味わいを楽しむことができて、しかもクオリティは間違いなく高いといえるソムリエおすすめセット。
基本的に辛口白ワインセットなので甘口が好みであればやや物足りないかもしれませんが、これから辛口白ワインにチャレンジしたい!と思っていれば絶好の機会です。
金賞受賞でまずい訳もなく、どれも間違いなくウマいですよ。
金賞受賞ワイン「ボルドー赤」のおすすめセット

京橋ワイン:金賞受賞ボルドー赤ワイン6本セット ![]()

金賞受賞ワインといえば「赤!」というファンも多いですが、とくにフランスボルドー地方の金賞受賞ワインとしておすすめのセットです。
世界的なワインコンクールのなかでも、とくに厳しい審査通過が求められるのがフランスボルドー地方。
もっとも歴史のあるコンクールで金賞受賞するだけの実力を兼ね備えているワインセットで、いちど試したら金賞受賞ワインがまずいという概念をきっと覆してくれること間違いないです。
私も好んでこのセットをよく購入しますが、さすが京橋ワインというだけあって送料無料というのも嬉しいポイントかなと思っています。
6本セットではすぐになくなってしまうという場合は、ほかに「金賞受賞ボルドー赤ワイン12本セット
」もあるので自分のペースに合わせて取り寄せてみてはいかがでしょうか。
金賞受賞ワイン「フランス・スペイン赤」のおすすめセット

京橋ワイン:ボルドー・南仏・スペイン格上金賞赤ワイン12本セット ![]()

フランス全土またスペインの金賞受賞赤ワインがセットになった、バリエーション豊富な味を楽しめるこれも実にウマいなぁ~と実感しているセットです。
プロの感覚で味わってみても完全にウマい赤ワインばかりで、フランスワインはもちろんスペインワインもめちゃくちゃウマい味わいなのでぜひ一度試してみて欲しい金賞受賞ワインです。
金賞受賞ワインといっても銘柄ごと味わいというのは微妙に違い、より高品質な金賞受賞ワインを手に入れるためには「ワインショップに頼る」しか方法がありません。
この京橋ワインは金賞受賞ワインの中でもとくに優秀といわれる銘柄を揃えているのが強みで、ボルドー以外の赤ワインで間違いなくウマい!を想える銘柄が揃っているのがこのセット。
スペイン産の赤ワインといえば太陽が近いため濃い味わいですでにウマいですが、さらに金賞受賞ワインということで一回りまろやかな味わいを楽しむことができます。
まとめ

今回は「金賞受賞ワインがまずい!」という問題の原因と改善方法について解説しました。これで金賞受賞ワインを美味しく楽しめると思います。
金賞受賞ワインというのは、正直な感想をいえば「ウマい!」と思います。
ワインコンクールの違いによって基準は異なるもののそれぞれに高水準な基準が設けられており、金賞受賞確率は高くても10%いくかどうか。
中には出品ワインの3%しか金賞を受賞できないといったワインコンクールもあり、じつは金賞受賞するということは思った以上に至難の業であることがわかります。
したがって金賞受賞ワインがまずいと感じるのは、私たちのほうに原因がある可能性がとても高い。
お伝えしてきた原因と解消法を実践していただければきっと「ウマい!」と思ってもらえるはずなので、ぜひ金賞受賞ワインをより楽しむためにも取り組まれてみてください。
ではまた今回のような「ワイン談義」でお会いしましょう!


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