ワインやシャンパンの飲みかけを保存したい!というときありますよね。

私もあえて複数のワインを同時に開栓して、3~5日間ほどかけて味の変化を楽しむという飲み方をしています。毎日数種類のワインを少しずつ楽しめるのでおすすめですよ。
しかし保存するとなると、なかなか困難なのがワインのデメリット。
そこで私ソムリエ田中が使っているワイン・シャンパンの保存に最適なグッズ、について詳しくご紹介しようと思います。
ワイン・シャンパンの飲みかけ(開栓後)におすすめの保存グッズ
ワイン・シャンパンの飲みかけにはつぎのグッズがおすすめです。
- シャンパンの飲みかけ‥「シャンパンストッパー」
- ワインの飲みかけ‥「バキュバン」「アンチオックス」
シャンパンの飲みかけ「シャンパンストッパー」

まずシャンパンを保存するときの定番グッズが「シャンパンストッパー」です。
私もホテルの現場で使っていたのがシャンパンストッパーで、グラスワインでシャンパンを提供するときに保存するためこのシャンパンストッパーを使っています。
このスタイルのシャンパンストッパーはほかにも似たような商品がありますが、実際に使ってみると”両腕”の付け根の部分がぎくしゃくしたりする商品もありこの「ドメーヌ・ルティ」が滑らかに動いて故障も少ないためおすすめです。
シャンパンストッパーの使い方
シャンパンストッパーの使い方はいたってシンプルで、両腕を開いた状態でシャンパンボトルの口に当てて両腕を下げるだけ。これでしっかりと密封され保存ができます。
ただし初めはなかなか両腕を下げたときにフックしないと思いますので、上からグッと抑えた状態で両腕をフッキングさせるとスムーズに固定できるので試してみてください。
ワインの飲みかけ「バキュバン」「アンチオックス」

ワイン(白・赤・ロゼ)を保存するときの定番グッズが「バキュバン」「アンチオックス」です。
それぞれのおすすめ商品をご紹介します。
「バキュバン」

まずワインの保存グッズとしてもっともおすすめなのが「バキュバン」です。
”バン(ワイン)をバキュームする”というところが語源で、その名の通りゴムキャップをワインボトルにかぶせてポンポで空気を抜いて保存するグッズになります。
このバキュバンはいろいろなメーカーが販売して入り斬新なスタイルのものもありますが、私が現場で使っていたのはいたってシンプルなスタイルのものです。ゴム栓の圧着もしっかりとしており、さらにポンプの取っ手がシュポシュポしやすいのでこのタイプがおすすめです。
バキュバンの使い方
バキュバンの使い方は、まずゴムキャップをワインボトルの口に当ててポンプで空気を抜くだけでOKです。このときに緩解シュポシュポするの?という質問をよくいただきますが、中に残っているワイン量によって違ってきます。
目安としてはポンプの取っ手を引いたときに、引くことができなくなった時。引いてもビヨーンと元に戻る状態になれば真空状態になっています。
「アンチオックス」

このワイン保存グッズ「アンチオックス」は、バキュバンのように物理的に真空状態を作るものではなく”内蔵のカーボンフィルター”によって科学的に酸素を減少させるといった仕組みのグッズです。
メーカーはこの「プルテックス社」がいちばん優秀です。
したがってバキュバンのように真空状態にするためシュポシュポする必要がなく、力のいらない保存グッズとして女性には好まれる商品です。
内蔵されたカーボンフィルターは、一般的に5年間ほど性能を発揮すると言われています。したがって初めのうちは大丈夫ですが、経年劣化などによって真空状態にし切れなくなってくるので注意が必要です。
アンチオックスの使い方
アンチオックスの使い方はワインボトルにかぶせるだけで真空状態を作ってくれます。
ただしバキュバンに慣れている人にとっては不安になるもので、初めのうちは手ごたえを感じないため「これで本当に真空になるの?」と思うはずです。
もしどうしても手ごたえを感じないと落ち着かないという場合は、アンチオックスよりもクラシックなバキュバンを使った方が安心ができていいかもしれません。
ワイン・シャンパン両方ともに使えるグッズ

ちょっと変わり種グッズとしてご紹介しますが、ワインやシャンパンをトータルで保存できるグッズもあります。ボトルにかぶせるキャップはバキュバンと似ていますがポンプに秘密があります。
ワインを保存するときはバキュバンと同じように、中の空気を排出して真空状態にする。シャンパンを保存するときは”中に空気を入れて真空状態に近づける”というものです。
初めは少し戸惑いますが理屈は合ってるので、使っているうちにだんだんと慣れてきます。もしコンパクトにグッズを抑えたければ選んでもいい商品かなと思います。
品質を維持できる期間は?
シャンパンや発泡酒をシャンパンストッパーで保存した場合、だいたい翌日~2日後まで。
ワインの場合は最大で1週間ほど。
これを目安に飲み切った方がおいしく飲むことができます。
飲みかけワインをコルクで保存するのはダメ?
飲みかけワインをコルクを逆さまにして保存する。
これは保存するときにしないよりは効果的ですが、コルクの素材そのものは「ワインが息をする」ために作られていますしボトル内の空気を抜くことに保存グッズの意味があります。
ここでご紹介した保存グッズのように、ボトル内を真空状態にしなければどんどん酸化は進んでいくと思っておかれた方がいいです。
あえてワインを”飲みかけ”にして楽しむ飲み方

ワインを保存できるグッズが用意できたら、ぜひやって欲しい飲み方があります。
ワインを抜栓すると空気に触れることで味が悪くなるとよく言われますが、じつは半分は正解で半分は不正解です。なぜならワインの飲み頃はそれぞれ違うため。
ぶどう品種や瓶詰年などによって、あえて2~3日後の方がウマい!という場合も実際あります。
私がよくやるのが、若いカベルネソーヴィニヨンの場合。
カベルネソーヴィニヨンで造られたワインというのは”早飲みタイプでも角が取れたほうがウマい”というところがあって、そのようなワインは日数をかけて味の変化を楽しんでいます。
その逆にメルロー種で造られたワインの場合。
この場合はそのままの状態ですぐにでも最高のパフォーマンスを発揮していますので、なるべく日数をかけず飲むようにしています。
またワイン保存グッズがあることで”飲みかけ状態”を鮮度よく保てるため、一度に数種類のワインを抜栓して数日間かけて楽しむ場合もあります。
ワイン保存グッズが用意できれば、ぜひこのような楽しみ方も実践なさってみてください。
※ただしいくら若いワインとはいえ、抜栓してから1週間ほど経過すると味が悪くなってきますので調整しながら試してみてください。
飲みかけワインの品質劣化をチェックする方法

いざ親しい友人などに飲みかけワインを提供しようとするとき、品質劣化により味が悪くなっていれば友人にも優しくありません。そこで品質をチェックする3つの方法をご紹介します。
①視覚でチェックする方法

まず視覚(見た目)でチェックするには「ワインの色」に注目してみてください。本来であれば透き通ったクリアな色合いですが、とくに濁り・くすみ・曇りなどの変化を感じれば品質劣化を起こしている可能性がかなり高くなります。
この視覚的にクリアではない見た目となる原因は、おもに細菌などの繁殖。
空気に触れることで空気中の細菌がワイン中に溶け込み、さらに繁殖することで本来の色合いからクリア感が失われ視覚的に濁った印象になってしまうという現象です。
ただしワインの色そのものに変化が出るものではなく、視覚的に「なんとなく茶色くなったかな?」と感じる場合はただの勘違いです。ワインの色そのものに変化を及ぼすのは”長期熟成”によるもので、短期間で色合い自体に変化が出るという事はありません。
あくまでも「濁り」に注意をして視覚的にチェックをしてみることが大切です。
②嗅覚でチェックする方法

つぎに飲みかけワインの劣化度をチェックする方法が「嗅覚」で、つぎのような状態であればワインが劣化していることが考えられます。
- 初めに比べて明らかに香りが少なくほぼ感じない。
- 酸味を伴う香りがしている。
香りがほぼ感じられない状態であれば、劣化具合はそこまで進んでおらず美味しくはありませんが安心して飲める状態です。
ただし酸味を伴う香りが発生していればかなり劣化が考えられますので、飲むことは控え料理酒などとして火を通す使い方がおすすめです。
③味覚でチェックする方法

もっとも飲みかけワインの劣化具合を正しく判断できるのが「味覚」で、ほんの少しだけ口に含んでみて明らかに味がおかしい(不味い)と感じたり、強い酸味を感じた場合には飲むことを控えた方が良さそうです。
ただ味が薄く感じる程度であればそこまで劣化が進んでいない状態と考えられるため飲んでも差し支えありませんが、美味しい状態ではないため友人などへ提供する場合には控えた方がいいかもしれません。

まとめ
ここまでをまとめます。
飲みかけワインの品質低下を防ぐおすすめグッズ
- 飲みかけシャンパンの保存には「シャンパンストッパー」
- 飲みかけワインの保存には「バキュバン」「アンチオックス」
これで「飲みかけワイン・シャンパンの保存」がしっかりとできます。

こうした保存用グッズはより長くワインを楽しめる、または飲みかけを気にすることなくワインの味に集中できるなどのメリットをもたらす便利な商品です。
さらにワインの楽しみ方がグッ!と広がるので、ぜひ複数の飲みかけワインを保存するため便利グッズを2~3個用意なさっておくことをおすすめします。

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