
こんにちはソムリエ田中です。今回はもう失敗しない「飲みやすい赤ワイン」についてベスト3と選び方をご紹介します。
これまでに赤ワインを飲んで「やっぱり飲みづらいじゃん‥」と感じたことありませんか?
そんな苦い経験をするのはもうヤメにしましょう。
- 初心者でも確実に飲みやすいソムリエおすすめの赤ワイン。
- 初心者が飲みやすい赤ワインの選び方。
などについて詳しくご紹介していきます。
手前ミソではありませんが、私もフレンチレストラン勤務で飲みやすい赤ワインをおすすめして「赤ワインってこんなに飲みやすいの!?」と初心者に感激された経験が多くあります。
そんな経験を最大に活かして、少しでも多くの人が笑顔になってくれればと思います。
初心者でも飲みやすい赤ワインはコレ!


まずソムリエ田中がおすすめしたい「初心者が飲みやすいおすすめ赤ワイン」を3選にしてご紹介します。この3つを選んでおけば間違いなく「ウマっ!」と思うはずなので試してみてください。
初心者がガチで飲みやすい赤ワイン①メルロー種を使った赤ワイン


まず私がおすすめしたいのが「メルロー種」というブドウ品種を使った赤ワイン。マイルドでガチ飲みやすい赤ワインになります。
ワインラベル(エティケット)に「MERLOT」と書いてある赤ワインを探してください。
このメルロー種というブドウ品種は、どのように醸造しても「まず間違いなく飲みやすい味わい」になるのが特徴なのでかなりおすすめです。
したがってメルロー種から造られた赤ワインであれば無条件に飲みやすいので、初心者で飲みやすい赤ワインを探すときにまず失敗なく選ぶことができます。
初心者がガチで飲みやすい赤ワイン②ガメイ種を使った赤ワイン


ボージョレ・ヌーヴォーが飲みやすい!という噂を耳にしたことがあると思いますが、その理由は「ガメイ種」というブドウ品種を使っているためです。
このガメイ種というブドウ品種は、めっちゃフルーティで本当にぶどうジュースのようなフレッシュさのある赤ワインとなるのが大きな特徴。
長期熟成タイプのように渋み・苦みがほとんど備わっておらず、醸造をして若いうちに飲むとおいしい「早のみタイプワイン」ができるため初心者でも飲みやすい赤ワインになります。
このガメイ種を使った赤ワインのもっともポピュラーなのがボージョレ・ヌーボーですが、解禁日を待たなくてもガメイ種を使った赤ワインはいくつか存在します。
初心者がガチで飲みやすい赤ワイン③一流の醸造家が造る赤ワイン


赤ワインの味を大きく左右するのが「醸造家」です。作り手の技術によって飲みやすさが大きく異なります。
やや専門的な話になりますが、フランスを例に挙げるとこのようになります。
- ボルドー地方‥1つの銘柄を1つの醸造家が造っている。
- ブルゴーニュ地方‥1つの銘柄を多くの醸造家が造っている。
つまりボルドー地方ではワイン名がそのまま品質を見定めるポイントで、ブルゴーニュ地方ではワイン名ではなく醸造家が品質を見定めるポイントになります。
うまみが豊富=飲みやすいワイン。つまり「高い技術を持った醸造家」を知っておくことで、よりおいしい味わいで初心者でも飲みやすい赤ワインを見つけることができます。
その高い技術を持つ、ボルドー地方屈指の醸造家がグランクリュクラスで定評のあるロスチャイルド家。ぜひ私がおすすめの醸造家による赤ワインを飲んでみてください。
さらに赤ワインを飲みやすくする2つのコツ


赤ワインが飲みづらい理由はおもに2つあります。飲みづらい原因を解消してより飲みやすい赤ワインへと変化させるコツをご紹介します。
コツ①冷やして温度を下げる


赤ワインが飲みづらい大きな理由が「温度」です。とくに赤ワインというのは渋み・酸味が備わっていることが多く、高い温度になるほど飲みづらくなる要素の「渋み・酸味の特徴が出やすい状態」になってしまいます。
したがって、赤ワインをより飲みやすくするコツは「温度を下げる」こと。
よく赤ワインは常温で飲むものだ!と言い張るガンコな人もいますが、赤ワインでも「適した温度帯」というものがありますので絶対に無視。
ちなみに赤ワインの”常温”というのは、中世フランスの室内温度(約18度)を指しているため想像しているよりも結構寒いです。
とくに初心者で飲みやすい赤ワインを求めている場合には「冷やすことで苦み・酸味を抑えることが最適な温度帯」といえますのでぜひ冷やして飲むことを実践なさってみてください。
コツ②開栓してから1~2日放置する


冷やして飲んでも飲みづらい‥という場合には”味わい”に原因があるので開栓してから「1~2日置いてみる」というのもよい手段です。
つまり「空気に触れさせて味をまろやかにする」という方法。
この方法を”シャンブレ”と呼びますが、ソムリエの世界でも味わいの「角」が取れていない赤ワインをデキャンタに入れて放置するこの”シャンブレ”という技術が用いられています。
実際に私もフレンチレストランで、この赤ワインはまだ味の角が取れていないなと思えばデキャンタに移し替えてこの”シャンブレ”という作業を行ったうえで提供することもしばしばあります。

したがって家庭で赤ワインを飲んだとき「なんだか味が硬くて飲みづらい‥」という場合には、この”シャンブレ”の技術を用いることで飲みやすい赤ワインへと変化させることができます。
方法は簡単で、コルクや栓を軽く締めて冷蔵庫に1~2日ほど放置するだけ。
実際に私もこの方法を実践したことがありますが、最初に飲んだときよりも「はるかに飲みやすい味わい」へと変化していたため驚いた経験が何度もあります。
飲みやすい赤ワインの失敗しない3つの選び方


最後になりますが「飲みやすい赤ワインの選び方」をご紹介します。この3つのポイントを抑えることで失敗を減らすことができると思います。
失敗しない選び方①渋み・酸味の強いものは避ける

まず飲みやすい赤ワインを選ぶためには「渋み・酸味が強い味わい」のものは避けた方が無難です。
渋み・酸味の強い味わいというのは、ブドウ品種によって大きく異なります。
私が飲みやすいと感じるブドウ品種は「メルロー、ガメイ、ピノノワール」の3種類。ほかには高い技術を持った醸造家によるカベルネ・ソーヴィニョンから造られた赤ワイン。
あまりおすすめではないブドウ品種が「シラー、カベルネ・フラン」の2種類。これらは動物臭やピーマン臭など独特の香りや味わいが特徴なので飲みやすい赤ワインを求める場合にはおすすめではありません。
まずはこの「飲みやすいブドウ品種」を抑えることがポイントです。
失敗しない選び方②飲み頃でないヴィンテージワインを避ける


値段の高い高級赤ワインは飲みやすく美味しいだろう‥と思うのは間違いです。飲み頃でなければ渋くて苦いだけで飲みやすい赤ワインとは言えないため注意が必要です。
ヴィンテージ(長期熟成タイプ)ワインといえば「飲みやすく美味しい」と思いがちですが、飲み頃に達していなければ飲みづらいばかりで不必要にお金を消費してしまうことにもつながります。
もしヴィンテージワインを購入するのであれば、信頼のおけるワインショップで「しっかりと飲み頃に達した赤ワイン」を選ぶことが重要なポイントになります。
どちらにしても高額な値段になるためデイリー向けワインとしておすすめではなく、それよりも安価で飲みやすい赤ワインを探した方がはるかにコスパも良く失敗も減らすことができます。
したがって「飲みやすい赤ワイン=ヴィンテージワイン」ではありませんので注意して選んでみてください。
失敗しない選び方③ラベルに惑わされない


飲みやすい赤ワインを選ぶためには「ラベルに捉われないこと」も重要です。ラベルのビジュアルと味わいが大きく違っていた‥という事も少なくありません。
赤ワインを選ぶとき最初に目が行くのが「ラベル(エチケット)」ですが、あまりこのラベルのデザインを見て選ぶというのはおすすめしません。
ラベル内に「軽い絵柄」などが書かれていると、飲みやすい赤ワインと思い込んでしまいがち。
実際に購入して味わってみるとめっちゃ飲みづらかった‥という場合があるので、あまりラベルデザインに注視するのは避けた方が無難です。

それよりも「ラベルの文字情報」に目を向けた方がおすすめで、書かれている文字から飲みやすい赤ワインを判断するほうが確実に失敗を減らせる選び方のコツになります。
ここまでご紹介したように、ラベル情報から「ブドウ品種、醸造家」を読み解く。
最低でも先ほどご紹介した「飲みやすい赤ワインのブドウ品種」をラベルから読み取ることで、かなり失敗する確率を減らすことにつながります。

初心者でも飲みやすい赤ワインまとめ

初心者でも飲みやすい赤ワインについて「おすすめ3選」「コツ」「選び方」をご紹介してきました。これで失敗する確率をかなり抑えることができると思います。
私はこれまでに、ずっとこんなことを思ってきました。
「初めに飲んだ赤ワインでその後が決まる」
つまり最初に飲みやすい赤ワインを飲めば、その後はほぼ確実に赤ワインのファンになる。
赤ワインのおいしさを見つけるためには、何はともあれまずは「飲みやすさ」を感じることが欠かせない重要なポイントになります。
はじめに「飲みやすい!おいしい!」という赤ワインに出会えるかどうか?
これが赤ワインとの出会いで大切な第一歩になります。



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